いつもココロが痛いと、予測不可能なことが起こります。ただでさえ不安で心細いのに、突然やってくるんです。頭の中でグルグルが始まったらコントロールできません。
一生懸命に働いているつもりでも度が過ぎると、ちょっと困ったことになります。肝心の当事者としては普通に働いているつもり。でも真面目が過ぎるんですね。
周囲からいつも言われているのにスルーしている。真面目のどこが悪いの?という具合に倒れるまで働くというのが美学だと思っていました。あの日までは。
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頭の中でグルグルが始まる?
サービス残業というものは、当たり前だと思っていました。本当は、間違っていたんですね。働いている以上は、きちんとお給料に反映してもらうことが正しいんですよね。
ただ、間違った考えをなかなか認められなかったのです。ココロが痛くても、沢山働くことは美しいことだと思っていました。それが、本来の日本人の姿だと思っていたんです。
ココロの痛みを無視したこと
我が身を粉にして働いていることは自覚していました。自分自身に厳しくしすぎている、という指摘もあったんです。思いかえせば、休日返上で働いていました。
でも、代休をもらった記憶がないんですね。本当に、仕事ばかりの毎日で疲れていました。毎回、会社の健康診断では「痩せすぎ」という結果で。
いつも「B評価」でした。時々フラフラするという自覚はありました。自覚はあったものの疲れてるんだと漠然と考えるしかなかったのです。
日々の忙しさの中でココロと向き合わずに、いつもごまかしていたんですね。
突然の緊張感と、息苦しくて焦る
ある日、業務の資料を会議室に持参するために階段を昇って移動中のことでした。急に息が苦しくなってきたんです。すごく緊張して、息も止まりそうで固まっていく感じが。
まるで全力疾走した直後のように息が上がってしまって、困り果てたんです。どうしようもなくて階段の手すりにつかまったものの、お辞儀状態で固まったままです。
かなりカッコ悪いんですが、とうとう動けなくなってしまったのです。頭のてっぺんから血がが引いていくような感覚と、暑くもないのにイヤーな汗が出てきます。
そのうちに、目の前の視界がどんどん狭くなっていきました。かろうじて階段を昇ることができたのは、奇跡のチカラが働いたように思えるほどでした。
全ての動きが見事なスローモーション。階段の踊り場で、壁に寄りかかりながらズルズルと座り込みました。それ以外の方法がなかったんです。
というよりも、何も思いつかなかったんです。
どうしよう、すごく心細い
不思議なことに、困っている瞬間に限って人の気配がないのです。それは、いつも感じる孤独な状況に置かれるという瞬間でした。
まるで、何か超常現象がおこったかのように人の気配が全くありません。すれ違う人たちが、いない。これほど、心細いことはありません。
大きなオフィスビルで考えられないことです。誰ともすれ違うことが無いなんて本当にありえない状況ですよね。もしも誰かがすれ違ったとしてもスルーされることでしょう。
階段で少し休んでいる人がいる、その程度です。見て見ぬふりをされる可能性もあるのでしょう。ぼんやりと意識が遠のく中で、かすかに思ったことがあります。
「どうして、誰も声をかけてくれないんだろう」誰もいないのに、妙なことを考えてしまう始末。逆の立場で考えてみると出来れば関わりたくはないですよね。
そう思ってしまうのが、常識的な人の心情なんでしょうか。だんだん身体が重くなっていく中で、おぼろげながら余裕はあったのでしょう。
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頭が大混乱!ココロもボロボロ
たったひとりで、何かに取り残されたように座り込んだままでした。どうにもこうにも身動きが取れなくて、とても空虚な気持ちになっていきました。
なんだか、変に悔しさがこみあげてきてしまい視界がにじんできました。
不意の涙
自分自身の感情に対して、まったく把握できていませんでした。理解できない状態で、なぜ涙が出てくるのか、本当にわけがわかりません。
息が詰まりそうなくらい苦しくて、どうしたら良いかわかりません。まるでオリンピック選手で、全速力で100mを走った後のような感覚です。
酸素が足りない、と思えば思うほど大混乱です。ただ涙があふれるばかりだったのです。
呼吸ってどうするの?
人が生きていく上で一番自然にできるはずの呼吸の仕方がわからない。もう頭の中は大混乱。どこかでラクな体勢にしたいと思っても固まってしまっています。
どうしようもありません。なんとかズルズルとスローペースで、ただ這いつくばっているだけでした。体勢を持ち直そうとする意識はあるんです。
でも自分自身を移動させることが、こんなに大変なことだとは知る由もなかったのです。体力は、限界でした。
力尽きる前に、なんとか
すぐそこなんです。すぐそこ、その視線の先には人がいる会議室があるんです。でも視界に入る範囲には会議室のドアがチラっと見える程度でした。
誰も出入りする様子が、なかったのです。体が固まってしまいそうになるなんて予想できませんでした。でも幸いなことに手には携帯電話を持っていたのです。
階下のフロアに電話をかけてみました。当然ながら外線で会社に電話しました。社内にいながら、携帯電話の便利さを知ったのです。
すぐに同じ部署のスタッフが駆けつけてくれました。
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ココロは痛いし、頭がグルグルパニック
すべて、力尽きてしまったんです。頭の中はグルグル、どうしようと焦ってパニックになるばかりです。助けにきてくれたスタッフに対して、ただ申し訳なくて。
ココロが痛くなるばかり。焦っているので変な汗が出て気分が悪かったです。無意識に流れる涙はココロが痛いからなのかもしれないと、かすかに思うのです。
時間が止まってしまった?
一体どれくらいの時間が経過したのでしょう。なんだか、もうろうとして記憶もあいまいです。感覚的に時間が止まったままのような感じでした。
来てくれたスタッフの声も、遠い声で聞き取れませんでした。
「頑張れる?」
おそらく、何度も同じことを繰り返して言われた言葉だったのでしょう。果たしてこんな状態で、頑張れるのかどうかなんて、自信はありませんでした。
良心で声をかけてくれていることは、わかっているのです。でも、動けなくて、とても情けない気持ちになっていきました。来てくれたスタッフに肩を借りて何とか移動。
どうやって、あの距離を移動できたのか思い出せません。時間が止まる感覚はきっと私だけでしょう。実際に、どのくらいの時間がかかったのかも思い出せません。
情けなくも人に頼るしかない状況で移動した先に見えたのは長椅子でした。
頭がグルグル
なんとか長椅子に座らせてもらった感じでした。ゆっくりするように促されたような気もします。少し休めるかも、と思った瞬間でした。
信じられないタイミングで頭がグルグルしだしたんです。もう、こわくて目を閉じるしかなかったのです。でも、とても気持ちが悪くて何だか不気味な感覚。
未だに忘れることができません。人事部に連絡してもらったらしく、また人が増えていたみたいです。駆けつけたスタッフが、声かけしてくれている時に気が付きました。
気持ちも、頭も遠いところに行っていたみたいです。問いかけられることに、どう答えればよいのか、わからず戸惑うばかりでした。
ずっと優しく背中をさすってもらったことは、よく覚えています。でも相変わらず息苦しさは続いていて涙もとまらないままでした。
まるでマネキン人形
徐々にコワイと思う気持ちが大きくなっていきます。助けが来てくれてにも関わらず、です。だんだん体全体が固まっていく感覚でした。
このままだと本当に硬直してしまうかもしれない、と思うとただ怖かったんです。相変わらず情けなくて涙するしかない状態でした。
変な汗と、涙と、固まり始めた体はだんだんと冷たくなっていきました。このまま、どうなってしまうんだろう、という不安しかなかったです。
ゆっくり、ゆったりすることが大切
人事部のスタッフが優しく声掛けをしてくれて有難かったですね。ココロが痛くて涙があふれるばかりなので、目の前もかすんでいました。
どういう状況で、どのくらい迷惑をかけてしまったのか把握できませんでした。
言葉が出なくて困惑
かろうじて意思表示をしていたつもりなんです。でも、とても息苦しくて体は固まっている状態です。なんだか顔も固まってきてしまった感じで。
もう恥ずかしすぎる感じです。それに、とても不安でした。頭の中は相変わらずグルグルパニックなので、もう焦るばかりです。
ただ、今はツラい、ということを必死に伝えようとしていたのだと思います。困ったことは、話そうとしても、うまく声が出なかったことです。
ゆっくり休むことの大切さ
後日、わかったこと。ココロが痛くて頭がグルグルするときは、ゆっくり休むことが大事ということでした。とてもツラい思い出となってしまいました。
頭がグルグルパニックになると本当にわけがわからなくなってしまうんです。ココロが痛かったことも妙に現実味がなかったので、夢だったのかと思うくらいです。
頭の中で勝手に焦りまくっていたので、考える余裕は全くありませんでした。結局その日は早退することになりました。当然固まったままですから車椅子に乗せられて。
非常に恥ずかしい思いをしてしまいました。思うように動けなかったことが、情けなくてしょうがなかったですね。そして、なんとか迎えの車に乗りこんで帰宅したのです。
まとめ:身の回りの環境を整える
ココロが痛い時は、ゆっくり、ゆったりが基本です。グルグルパニックの波がこないようにするために整えることがあります。規則正しい生活を心がけることが何よりも大切。
残業ばかりで睡眠不足でしたから、当然頭にもココロにも良くないことです。正しい時間に食事をすることも生きていく上で要となります。
栄養バランスは、もちろん重要です。残業の時には食事をする時間をとらなかったりしました。それに、お昼の時間も何かと仕事をしていて食事をしていない日も。
家族の協力
家庭環境を見直すことも、ココロのためになることなんですね。いつもケンカばかり、というのは、あまり良いことだとは言えないでしょう。
家族はココロが痛くて頭がグルグル状態になったことを後で知りました。家族の協力を得ることは大切なことです。家族であっても本当に共感してくれるのか。
本当に理解してくれているのかは、わかりません。ココロの痛みを伝える難しさを痛感しています。本当に理解を示してもらえるなら、それほど幸せなことはないでしょう。
職場環境を整える
職場環境は、大丈夫かどうかをチェックです。上司は残業など働きかたについて把握しているのでしょうか。同じ部署のメンバーは業務量の分担や比率を間違っていないのか。
今一度確認が必要ですね。もし上司が残業することを見て見ぬふりをしているのなら良くないのです。業務量の分担比率が明らかに不公平な場合も注意が必要。
ただ、その状況が分かった時上司を変えることはできません。同じ部署のメンバーと話しあうことも簡単ではないかもしれませんよね。
職場の環境がツラい場合はどうしたら良いのでしょうか。上司や同じ部署のメンバーなど、周りの人を変えることはできないのです。自分自身が変わるしか方法がないのです。
ゆっくり休みつつ、転職を考える
転職を考えることも必要になってくる可能性があります。気分を変えるためにも仕事の適性を調べてみるのも良いでしょう。仕事を探す手段はたくさんあります。
特にココロが痛い場合は、とにかく無理をしないことです。ゆったりできる環境を求めてみましょう。思い切って休んでみるという選択肢もあります。
とにかく、焦らないことです。頭がグルグルしだしたら焦ってしまう前に休むことですね。今自分自身がラクだな、と思う方向へ進むことが大切なんですね。
ココロが痛い場合は、回復への近道を探しましょう。ゆっくり、ゆったり焦らないということ忘れずにいたいですね。
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ようこそ!縁起物が大好物の松風寿那です。ココロを癒すキレイな色彩で文具から雑貨まで揃えてニンマリ。【好きなモノ】マルチーズ・映画・ドラマ・音楽・お絵描き【寿那的思考】恋愛や人との関わり方について体験を軸に生きるコツをご提案!文字・イラスト・音で表現活動しております!プロフィールはこちら